可愛さはデフォルトではなく、リアルの中にある。
愛するご主人のため、臆病な羊に達のエレジー
昔、マザー牧場にいったことがある。羊の群を牧羊犬が追い立て移動させるというショーをみた。最初に羊、そのあとに犬が放たれるのだが…犬の瞳に威圧され間もなく動く臆病な面々。中にはうっかり水入れが器になり群から外れ、1人水を飲みに行ってしまうモノも…眼前に彼らの個性が繰り広げられていた。憎めない奴らなのだ。
思い出日記マシマシだが、つまりはこの個性的なもこふわボディ達は、羊の境界線を越えないよう設計しないと魅力が半減してしまう。

本作はCGや羊モデル等も活用し、撮影されていると推測する。本物のように彼らは「英語の口」でこっちに語りかけてくれる姿はかわいいの4文字で集約される。アニメでも製作出来たにも関わらず実写のフィールドで彼らは時にエサを食べ、推理小説を嗜んでいる。程よいギャップがくすぐってくる。
人間達がシビアであってはこの世界は崩壊する!丁度いい気の緩み方でほのぼの感の立ち込める雰囲気。絶妙な下味の付け方です。笑ってしまうのですが、ひつじ探偵団のうっかりワトソン君は純粋に羊達を信じてしまう。ほっこりします。
ここで心を許し、羊癒しにかまけた私は完全にミステリーにやられていました。作者レオニー・スヴァンのデビュー作。子どもと一緒に安心してご覧いただける作品でしたよ。


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